家づくりのプロデューサー!建築家の仕事と役割

SumaIdeaサポートデスク

著者:SumaIdeaサポートデスク(その他の専門家/東京都)
2022-01-03更新
家づくりのプロデューサー!建築家の仕事と役割

建築家が建てた家って、それだけでかっこよく聞こえますよね。憧れる人も多いと思います。

しかし実際には「敷居が高そう」「何を頼めばいいの?何をしてもらえるの?」「工務店に頼むのと何が違うの?」など「よく分からない」という声も少なくありません。

そこで今回は、家づくり、特に個人の注文住宅やリフォーム・リノベーションにおける建築家の仕事・役割について解説します。

誰でも名乗れる!?建築家の定義

まずは、建築家とはいったい何なのか。その定義についてお話します。

実は、建築家に厳密な定義はありません。公益社団法人日本建築家協会によると「建築の設計や監理・その他関連業務など建築関係のプロフェッショナルサービスを提供する職業」と記載されていますが、極端にいえば建築業に携わっている人なら誰でも名乗ることが出来ます。

ただ、実際には、国家資格である建築士の資格を持った人がほとんど。一般的には、設計や監理、関係業者の取りまとめなど、建築プロジェクト全体を統括するプロデューサー的な役割を果たす人を指します。

家づくりのプロデューサー。建築家の仕事・役割

続いて、建築家の家づくり(注文住宅やリフォーム・リノベーション)における仕事・役割について。

建築家は、施主(注文住宅やリフォームの依頼主。住宅の持ち主)に代わって、計画から完成まで家づくりを進めてくれます。上にも書きましたが、まさに家づくりのプロデューサーです。

設計はもちろんですが、それだけでなく、施主の設定した予算の範囲内で施主の希望・理想を叶える家づくりを行えるように、建材選び、工務店・工事会社の選定や調整、工事の監理、適切な工事がなされているかの確認等々、施主の側にたって家づくりを進めてくれます。

こんな時は建築家!建築家に依頼するメリット

では、どういう時に建築家に依頼すれば良いのでしょうか。建築家に依頼するメリットを知れば、それが分かります。

一番大きいといえるメリットは、細部までこだわった家づくりができるという点です。既成品ではない、自分だけの理想の住まいをオーダーメイドできるのは、建築家ならではといえます。建築家は意匠系に強い建築士が多いので、特にデザイン性にこだわりがある方は、建築家に依頼するメリットは大きいと思います。建材や設備などもメーカーに囚われない自由な選択ができるでしょう。

続いて工事の品質。建築家は実際の工事を行う工務店・工事会社から独立しており、より技術の高い、丁寧な仕事を行う工務店・工事会社を選びます。工事中も施主の立場、プロの視点で工事品質をチェックしてもらえるので、手抜き工事のリスクも抑えられます。そのため、工事の品質は安定して高いといえるでしょう。

また、工務店・工事会社から独立しているからこその相談のしやすさもあります。工事に対する不安や不満があった場合も、建築家を介して伝えることができるので言いやすいと思います。

これらは、注文住宅だけでなく、リフォーム・リノベーションも同じ。特に大規模なリフォーム・リノベーションを行う際は、建築家に依頼するメリットは大きくなります。

建築家に依頼するデメリット

では逆に、依頼しないほうが良いのはどんなときでしょうか。建築家に依頼するデメリット、注意点を挙げていきます。

まず、費用。建築家自身に支払う費用が発生するため、工務店や工事会社に直接依頼するよりも、費用は大きくなります。また、建材・資材も都度仕入れるため、大量仕入れによる価格交渉力はありません。予算内でこだわりの住まいを実現したい人には向いていますが、「とにかく費用を抑えたい」という場合は避けた方が良いと思います。

既製品の住宅設備の入れ替え・設置や、デザイン性の関係ない小規模なリフォームも、工務店や専門工事会社など職人を直接抱えている会社に依頼した方が安上がりです。

相性が大切。建築家の選び方

最後に、建築家の選び方をお話します。

建築家によって得意とする家のタイプが異なります。温かみのある雰囲気の木造住宅が得意な人、洗練されたスタイリッシュなデザインが得意な人、狭い敷地を有効に活用するのが得意な人等々。自分の理想と建築家の得意分野が違うと、理想の家の実現は難しいでしょう。相性が合う建築家を選ぶことが大切です。できれば複数の建築家と実際に会ってみて、この人なら!という建築家を選んでください。

また、遠方に住む建築家も、避けた方が無難です。台風がよく来る、地震が多い、積雪がすごい、湿気が多い等々、場所によって、その土地の気候、環境、風土は異なります。遠方の建築家では、土地にあった家づくりは困難。その土地を深く理解している建築家を選びましょう。

その他、建築家と名乗っていなくても、施主の希望・理想・こだわりを実現してくれる工務店(に在籍する建築士)もたくさん存在します。特に地場の工務店は、その土地の風土を良く理解しているので、土地にあった家を実現できる可能性大。「建築家」という言葉に囚われずに、気になる設計事務所、工務店があれば話を聞きに言ってみてください。

【まとめ】建築家は家づくりの頼れるパートナー

「建築」は専門的な知識、技術が多く、また一生のうち何度も経験することではないので、建築業に携わっていなければ詳しくなる機会がありません。対して、建築家は家づくりのプロフェッショナル。基本的に施主の側にたって、施主の意向を実現すべく動いてくれるので、頼れるパートナーともいえます。

大切な家づくり。建築家に依頼するときは、心から信頼できるパートナーを選ぶようにしてくださいね。

著者:SumaIdeaサポートデスク(その他の専門家/東京都)

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