落ち着いた空間でゆったりと寛ぐ住まいの間取りとカタチ、LDKの計画性と捉え方、過ごすシーンをイメージしながらどのような状態が寛ぎやすいのかを間取り計画と設計前に家具からもインテリアからも広さからも考え

やまぐち建築設計室

著者:やまぐち建築設計室(建築家・設計事務所/奈良県)
2023-11-19更新
落ち着いた空間でゆったりと寛ぐ住まいの間取りとカタチ、LDKの計画性と捉え方、過ごすシーンをイメージしながらどのような状態が寛ぎやすいのかを間取り計画と設計前に家具からもインテリアからも広さからも考え
様々な価値観と暮らしの文化の中で

過ごしやすい

リビング・ダイニング・キッチンを

イメージするように。



人が集う「リビング・ダイニング・キッチン」を。







過ごしやすく、居心地が良い空間は

人それぞれに異なります。



広さや狭さの感覚、

明るい暗い等の感覚と同じで

全員が同じという訳ではありませんよね。



心地良さは人それぞれですから。







家族や暮らしに応じて

オーダーメイドで考え尽くすように

いつも様々な価値観に寄り添いながら

住まいの設計と提案をカタチに。












オーナーのこだわりや暮らしの価値観を

反映しつつ提案で生み出す

心地良さのある空間として

住まい手さん自身も

暮らしを組み立てていくには、

どのようなことに

ポイントを置いたらよいのか?。



リビング・ダイニング・キッチンで

考えるポイントは・・・・・。



リビングとダイニング、

そしてキッチンペースの一体化。



近年、リビングとダイニング、

そしてキッチンを分けるのではなく

一体化させて

一つの大きな空間とする住まいが

受け入れられています。



固定化しない使い方が出来るので

ゆとりを持たせた計画も可能となります。



LDKとして一体化させた場合、

総面積が広く

開放的な空間となりますので、

ゆとりのある部屋の

デザインが反映できます。



もちろん、

リビングとダイニング・キッチンを

それぞれ分けた間取りにすることにも

メリットはあります。



分けることでリビングを客間として、

ダイニングをプライベート空間として、

それぞれ使い分けするのも

使い勝手良く過ごしやすくなると思います。



自分が住んだときに

どのようにリビングやダイニングを使いたいのか?。

ご自身の生活スタイルや

希望とのバランスで検討していくように。



部屋の採光や開放感を考える事。

人が集うスペースということから、

リビング・ダイニング・キッチンには

明るさと開放感を求める

オーナー(住まい手さん)が

比較的多い傾向にあります。



ですが自分たちが「落ち着く事」が出来る

明るさがどの程度なのか?

という事も基準としては大切です。



イメージは良いのですが

あまり明るすぎると

逆に落ち着かない事もあります。



それに伴い

窓からの採光を考える場合、

邸内のどの位置に

リビング・ダイニングを配するかが

重要なポイント。



その土地の向きや、近隣建物の状況、

日の光の入り方などを考慮して、

間取りのイメージを持つ事も大切に・・・・・。



また、窓の配置や大きさは、

採光だけではなく

開放感を演出したり

風景を眺めたりするポイントにもなります。



上への解放感をもたらす「吹き抜け」も、

リビング・ダイニング・キッチンを

開放的に演出する方法になりますので、

空間のイメージづくりの

参考としてください。



過ごしやすいインテリアプランも大切に。



人が集う憩いの場だからこそ、

過ごしやすさというのも

リビング・ダイニング・キッチンで

こだわっていきたい

ポイントになると思います。



そのためには、

やはりそこに置かれる

家具などのインテリアプランも、

大切な工程の一つです。



ご自身達がくつろげる

ソファやチェア、

オブジェや絵画、照明など、

どんなインテリアを

どんな位置に置くかによっても、

部屋の雰囲気は変わってきます。



空間を十分に活かして、

人が集まって過ごしやすい快適な

リビング・ダイニング・キッチンとする為にも、

適切なインテリアプランがたてられるよう、

間取り計画前に

ある程度のインテリアイメージも大切に。



リビング・ダイニング・キッチンを検討する際に

注意したいポイント。



部屋の温度を適温に保つには?。



程よく明るくて、開放的な

リビング・ダイニング・キッチンの

デザインとした場合、

忘れがちなのが、

部屋の空調をどうするかという点。



出来れば後付けではなくて

間取り計画段階から

空調計画を整えておくように。



採光や空間の広がりを狙って

大開口の窓を設置したり、

リビングとダイニングを

一体化することで

広い面積や天井高を確保した大空間は、

熱が逃げやすい「熱ロス」という

デメリットをはらんでいます。



いくら高性能の窓や断熱材を使っても

限界はありますし

個人の暑さ寒さを感じる温熱環境は

普段過ごす「衣類」でも変わりますから

実は・・・性能住宅等で

売り出している際に

頻繁に聞かれるかもしれませんが「UA値」、

「外皮平均熱貫流率」も

参考まででお考えください。



大事な数値ですが

でも暮らしは

数値が全てではないので・・・・・。



それだけでは

快適で過ごしやすい

空間とはとても言えません。



広いリビング・ダイニングをデザインする場合は、

断熱機能と空間の構成と

空調に関する対策を

合わせて考えていくように。



広い空間に用途の境を工夫する。



開放的な広い空間とするため、

リビングとダイニング、キッチンを一体化して、

間取り構成をデザインしますが、

ただ本来、

リビングは家族や来客が寛ぐ場所、

ダイニングは家族が食事をする場所と、

ある意味では

この2つの部屋の用途は全く別のもの。



その違いが曖昧になってしまうと、

ひとによっては

どことなく落ち着かないという

空間となってしまう場合もあります。



なので、僕は丁寧に家造りや

暮らしの価値観について

ヒアリングさせていただく中で

場合によっては「一体化空間」だけで考えずに

視覚的な広がりと

開放感を保ったままで、

リビングとダイニングを

区別する境界線を工夫することで、

用途別にきちんと住み分けができるように

区分をデザインして、

より快適に過ごすことが出来る

大空間として提案させていただく事もあります。



そして重視すべきは、

居心地の良さの・・・・・。



あれもこれもと詰め込んでしまうと、

実際に一つの部屋として

過ごした際に、

圧迫感が出てしまったり、

どことなく雑然としてしまったりして、

あまり居心地の良い空間に

ならない可能性が増します。



内装をデザインする時は、

「空間のサイズ」「居心地の良さ」「動線の良さ」を念頭に、

インテリアの配置などを決めます。



間取り計画前や間取り計画時に

家具ショールームや

設備系のメーカーショールームへ

ご案内させていただくのはそういう意図もある為です。



リビング・ダイニング等の方向性を

決定する前に

気を付けておくべきことは

デザインを重視しすぎて、

居心地を軽視しないように・・・・・。



LDKは人が集う場だからこそ、

意味を持った明るさと

開放感のある空間とするとともに、

オーナー(住まい手さん)も

色々こだわりを反映させたいと

思う場所でもありますが、

居心地の良さが置き去りにされ、

理想のデザインばかりに重点が置かれてしまうと、

見栄えは良くても

人が集う場所としては

適さない空間となってしまいます。



「長時間いてもくつろげる居心地の良さ」と

「オーナーの希望とこだわり」が同居した

ある意味で贅沢な空間とするためには、

大空間にするデメリットについても、

十分検討しておくことが大切。



暮らしの空間とはメリットとデメリット、

相反するものが存在する

という事を念頭に・・・・・。



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著者:やまぐち建築設計室(建築家・設計事務所/奈良県)

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