オーダーメイドの注文住宅だから可能になる選択肢も色々とあり、例えば地下室のある家もそういう意味で可能性を拡張する間取りや暮らし方のシーンが生まれる住まいのカタチ。

やまぐち建築設計室

著者:やまぐち建築設計室(建築家・設計事務所/奈良県)
2023-12-09更新
注文住宅で

地下室をつくる事はできますか?

というご相談を

お受けする事もあります。



住宅の外観や間取りを

自由に設計できるのが

注文住宅の大きな魅力です、

そのため、

注文住宅でなければ

実現が難しい

設備や間取りを取り入れたい

と思う方も多くいらっしゃいます。



その際にご質問として

間取り案の一つとして

検討に出る事があるのが

地下室の設置です。



地下にスペースを設けることで、

間取りの自由度も

より広がります。



地下室の種類について。



地下室といっても、

空間のつくり方や

土地の形状によって

いくつかの種類に分けられます。



全地下タイプとは、

文字通り

部屋全体が

地下に埋まっているタイプ。



全地下タイプは、

他の地下室に比べて

高い防音性・断熱性を

備える事が出来るので、

楽器の演奏部屋や

シアタールームなどにも

活用可能です。



昔・・・バイオリンを

ご夫婦で愉しむ方からの

ご相談があったのですが

土地の状態によって

半地下に変えたケースもあります。



全地下タイプでの地下室の場合は

外からの光や

風を取り込むことができず

湿気に弱いほか、

工事費用も高くなる

傾向にあります。



半地下タイプとは、

地下室の半分程度が

地上に出ているタイプです。



外からの光や風を

取り込むことができ、

湿気やカビ対策もしやすくなります。



ただし、

半分が地上に出ていることから、

全地下タイプと比べると

防音・断熱性能は

低くなる点に注意が必要です。



ドライエリアタイプ。

ドライエリアタイプとは、

部屋周辺に「空堀」と呼ばれる

スペースを設けた地下室です。



全地下タイプと違い

窓が設置できるため

風光を取り込みやすくなりますが、

半地下タイプと同様に

防音・断熱性能は

そこまで高くありません。



傾斜地利用タイプ。

傾斜地利用タイプとは、

土地の勾配を利用して

計画する地下室です。



斜めになっている

土地の形状を利用するため、

コストを抑えながら

地下室を設ける事が

可能になります。



また、地形によっては

ドライエリアと呼ばれるスペースが

不要なケースもあり、

居室として

利用可能になるのがポイントです。



ひな壇・宅地タイプは、

階段状に掘り込まれた

土地を利用するタイプです。



元々土地が

地下に掘り下げられている為

地下室がつくりやすく、

日当たり・風通しも

良好である点が魅力にもなります。



ただし、

この形状の土地を

見つけにくいというのが

デメリットです。



地下室を計画する際は用途をテーマに。



秘密基地のような地下室に

憧れを抱く方も

いるかと思いますが、

用途が決まらないまま

地下室を計画しても

スペースが無駄になってしまう事もあります。



では、

地下室にはどのような

活用方法があるのか?。



その一例としては

シアタールーム。



地下室の防音性や密閉性は

シアタールームにピッタリの環境です。

地上での防音対策と比べても

家内部での大きな音も出せるので、

映画の迫力や没入感を

より楽しむことができます。



音楽・動画撮影スタジオ。

シアタールームと同様に、

楽器の演奏や

スピーカーから

大きな音を発する

音楽スタジオにも地下室は最適です。



また、

ライブ配信の動画撮影にも

活用できます。



防音性が高く、

近隣に配慮が必要な

深夜の時間帯でも

利用できるのがメリットです。



ワインセラー。

地下室は日の光が差し込まず

温度を一定に保ちやすいため、

ワインセラーとして

利用するのもオススメです。



生活空間を圧迫することなく、

より多くのワインを

良好な環境で保存・熟成できます。



創作スペースや仕事部屋として。

地下室は外部からの

視線も気になりにくいのが

特徴です。



そのため、

創作スペースや

仕事部屋として活用するのも

一つの手となります。



Wi-Fiなど通信環境を整えれば、

集中したい

リモートワークにも

活用しやすくなります。



日用品や食料品の保管庫。

単純に住宅内の

スペースが増えるので、

日用品や食料品の

保管場所としても

地下室は活躍してくれます。



また、

地下室の構造が

高性能であれば、

シェルターのように

災害時の避難場所にもなります。



室づくりの注意点。

さまざまな用途に

活用できる地下室ですが、

いくつかの注意点も

把握しておかなければいけません。



土地の選び方。

地下室を計画する際には

地下工事が必要のため、

地盤の強度が重要です。



強度が低い場合は

地下室を計画する為に

想像以上の費用も掛かる為、

土地を購入する際に

予めそういう点も含めての

チェックが重要となります。



避難経路の確保。

地震・火事・浸水などが起これば、

地下室から逃げ出せなくなる

場合があります。



そのため、

通常の出入り口のほかに

避難経路の確保を考えておくように。



除湿・換気の意識。

地下室の計画内容によっては

は外からの光を

取り入れることが難しく、

機械的にこまめな

除湿や換気が必要です。



湿気やカビ対策として、

高性能な換気設備の導入や

通風口の設置は必須と言えます。



地下室を計画する為の費用や工事期間。

地下室を作る場合、

「土を掘る作業」「設備の設置」などで

余分にコストや施工期間が

かかる点に注意が必要です。



地下室を希望する場合は、

必要な費用や期間について

予め通常の家造りの期間よりも

長期となる旨を検討しておくことが大切です。



オーダーメイドで

自分たちの暮らしに

ちょうど良い地下室は

趣味の空間からワークスペース、

避難場所などさまざまな用途があり、

その活用方法は多岐にわたります。



せっかく注文住宅を建てるのであれば、

理想の地下室を取り入れた住宅を

検討することも暮らしの可能性と

充実度を高める選択肢かも知れません。



日常生活を理想的に

考えてみませんか?



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 建築家 山口哲央

奈良県橿原市縄手町387-4(1階)

https://www.y-kenchiku.jp/

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著者:やまぐち建築設計室(建築家・設計事務所/奈良県)

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