中古の平屋を購入してフルリノベを考えています。築35年で基礎や断熱が古い仕様なのですが、どこまで性能改善できるものなのでしょうか?建替えとの費用差も気になります。
中古住宅のフルリノベーションですと、「どこまで性能が底上げできるか」は気になるところですよね。結論から申し上げると、もちろん建物の状況にもよるものの、築35年でも、基礎補強・断熱改修をしっかり行えば、現在の新築に近い性能を引き上げることは可能かと思います。ただし、相応の費用はかかるため、建物の状態やどこまでの性能を目指すかによって、建替えとあまり費用が変わらなくなってくる可能性もあります。
基礎については、築35年ですと、鉄筋量が少なかったり、劣化が激しい可能性もあるため、現地調査は必須でしょう。構造的に問題なければリノベーションで十分対応できますが、基礎の大規模な補強が必要な場合は費用が跳ね上がるので、その場合は建替えとの比較が現実的になってきます。
断熱については、既存の壁の断熱材を入れ替える、サッシを樹脂サッシなど断熱性の高いものに交換する、床下や天井を高断熱仕様に補強する、といった改修で、大きく性能を向上できます。平屋の場合、二階建てよりも構造がシンプルなので、断熱性・気密性を改善しやすいケースが多いです。
費用については、構造的に問題がない場合は、当然ながら建て替えよりもフルリノベーションの方が大きく抑えられます。
住宅の規模や状態次第ではあるものの、建て替えは新築の費用に加え解体費用もかかり、総額としてはフルリノベーションの1.5~2.5倍程度かかる印象です。
ただ、上述の通り、リノベーションは建物の状態によって大きく変わってくるため、特に構造部分に問題がある場合、建て替えと同じくらいの費用がかかる可能性もあります。
建物の状態次第なため、購入前に設計事務所や工務店、リノベーション会社などに相談して、現状を確認してもらうことをお勧めします。
エリアやご希望に合わせ、リノベーションに強く、現状確認に同行してもらえる建築家・設計事務所のご案内も可能ですので、よろしければお気軽にお問い合わせください。