株式会社七葉は「抹茶」という切り口から、「新しい日本のカタチ」を世界に発信している会社である。
今回はシンガポールに出店するにあたり日本と海外との精神性の違いに着目した。
日本の茶の湯の文化には、極小空間の中で侘び寂びを追求する事で、自身を見出し、無限の宇宙の広がりを感じるという精神がある。
一方、外国においては、広く無限に広がる空間に神聖性を見出す精神がある。
シンガポールは極小国土に多民族が在住する国家である事から、茶席を構成する極小空間を連続させることにより、茶室は宇宙であるという日本の「極小空間から無限を感じとることのできる感性」と海外の「広く整然と連続する空間に無限を感じる感性」との融合を考えた。
また、囲われた空間は一つの最小単位となる「茶室」を表す。そこで茶室の床(畳)となる部位をテーブルレベルとすることで床座の空間で行う「点茶」を椅子座の空間内に表現した。