「扉」
扉を開けるとき、人々は様々な感情を持つ。
それは、緊張であったり、不安であったり。
美容室は形あるものを売っている店ではないため、お客様は期待と不安と緊張といった様々な感情をもっている。
そして、美容室に行くと、ミラーの前でカウンセリングを行い、シャンプーブースに行き、その後セット面へ通される。
その際にお客様の心の扉を開くように、スタイリストがミラーの扉を開くことで、お客様の不安や緊張を和らげる事が出来る空間を提案した。
また、美容室は様々な業種の中で、インテリアに固定のイメージがない数少ない業種である。
その為、美容室のインテリアとして最も使用されてきた色は「白」である。
そこで、私は、「白い空間」にあらゆるイメージを着せ替える事の出来る空間が出来ないかと考えた。
実際には、シャンプーブースの3面をミラー貼りとし、残りの1面にプロジェクターで数種類のマテリアルを投影することによって、着せ替えの出来る空間を作り出した。
その結果、お客様はシャンプーをする前と後では、異なる空間を体験することが出来る事となった。