「聴秋閣」
株式会社七葉は「抹茶」という切り口から、「新しい日本のカタチ」を世界に発信している会社である。
良質の抹茶を、抹茶ラテなど現代的にアレンジしたメニューで提供している。
そして、その店内に求められる空間は「和風」ではなく「現代の茶室」である。
それは、オーナーの言葉を借りれば”日本に昔からある茶文化を現代的な解釈で楽しめる店”をつくりたいという思いの表れである。
聴秋閣は生糸貿易によって財をなした原 三渓によって造成された三渓園の中にある茶室である。
移築前聴秋閣は徳川家光が二条城内に建て、後に春日局が賜ったと伝わる建物であり、各部の意匠は独創性・変化に富んでいる。
一段下がった木板敷きの入口は舟で漕ぎ着ける場を想像させ、当初は水辺に面して建てられたことがうかがえる。
そして今も川の上に移築され現代に当時のたたずまいをそのまま伝えている。
横須賀は江戸時代江戸の町の発展に伴い、全国から江戸へ向けて物資が船によって運ばれるようになると、浦賀に奉行所を設置し、「船番所」を置いて、 江戸へ出入りする船をすべてここで検査する体制を整えた。
nana’s green tea横須賀では、この船着き場をコンセプトとし、横須賀の歴史として江戸時代より切り離すことのできない海洋や水辺を表現し、 その上に浮かぶ現代の水上茶室を創り出す。