「光」
茶の湯の歴史上に残される道歌の中に、「夜籠には数寄屋のうちも行燈に 夜会はいづれ短檠としれ」という短歌がある。
夜籠とは夜通しする茶会のことをいい、行燈を用いて火を囲む。
今日では、茶の湯の根本思想であった「明かり(火)によるおもてなし」が消えてしまった。今回は、その「明かりによるおもてなし」を現代に取り戻し、人と人とを火(明かり)で繋いでいく事を表現した。
実際には、机の上部に筒状の光を用意し、その光を手で動かすことが出来る様に設計した。スタッフは人数によってテーブルを動かし、お客様をテーブルにご案内した後、光を手で動かし机に当てることによって、光によるおもてなしを実践することとなる。