「光」
株式会社七葉は「抹茶」という切り口から、「新しい日本のカタチ」を世界に発信している会社である。
良質の抹茶を、抹茶ラテなど現代的にアレンジしたメニューで提供している。
そして、その店内に求められる空間は「和風」ではなく「現代の茶室」である。
それは、オーナーの言葉を借りれば”日本に昔からある茶文化を現代的な解釈で楽しめる店”をつくりたいという思いの表れである。
今回の立地は、新宿駅前にある商業施設(ショッピングモール)小田急百貨店内の一区画であり、高級ブティックが多く入っている百貨店である為、高所得者をターゲットとしたハイグレードな店舗設計が求められた。
また、今回は2009年に施工した物件の改装のため、既存のデザインを残しつつ、過去と今をつなぐデザインが求められた。
そこで、私は新たなスペースには、既存の店舗へ短時間で馴染む為に、風化の速度の速いマテリアルを選択した。
実際には、石では酸化鉄を含む石質の軽い大谷石を採用し、木材では針葉樹で軽い杉材を使用した。