「1日の光」
株式会社七葉は「抹茶」という切り口から、「新しい日本のカタチ」を世界に発信している会社である。
良質の抹茶を、抹茶ラテなど現代的にアレンジしたメニューで提供している。
そして、その店内に求められる空間は「和風」ではなく「現代の茶室」である。
それは、オーナーの言葉を借りれば”日本に昔からある茶文化を現代的な解釈で楽しめる店”をつくりたいという思いの表れである。
古来より茶室はどの窓を開けて、どの窓の障子をそのままにしておくか、また、それらをどう組み合わせるかなど自然光に対して配慮をしてきた。
また、それは時間によって刻々と変化し、二度と同じ環境は訪れない。
そこで、nana’s green tea では、1日の自然光の変化を空間で表現し、光の移ろいを感じてもらうことを試みた。
実際には、間接照明とペンタントライトの色温度を徐々に変化させていき、朝から夜の光を1つの空間で体験できるように設置し、それらの光を受け止める壁の素材も徐々に変化させた。
私はこの地下テナントの於いて、人工光による自然光の体験を生み出すことを望む。