「炉と風炉」
株式会社七葉は「抹茶」という切り口から、「新しい日本のカタチ」を世界に発信している会社である。
良質の抹茶を、抹茶ラテなど現代的にアレンジしたメニューで提供している。
そして、その店内に求められる空間は「和風」ではなく「現代の茶室」である。
それは、オーナーの言葉を借りれば”日本に昔からある茶文化を現代的な解釈で楽しめる店”をつくりたいという思いの表れである。
茶の湯では、十一月を境に、「炉」と「風炉」の世界に分かれる。
11月はじめから5月はじめ頃まで茶席で湯をわかすために用いられる「炉」は、茶室に切る1尺4寸(約42cm)四方の囲炉裏で、暖をとるのにも用いられる。
一方で、「風炉」は、5月から11月にかけて、炭を入れて釜をかけ、湯をわかすために用いられる。
材質は、土、唐銅、鉄などがあり、囲われた火で湯を沸かすので燃焼効率がよく夏場でも暑くなりにくい。
このように、「炉」と「風炉」を切り替えることによって、夏は涼しさを、冬は暖かさを求めた。
そこで、「現代の茶室」である nanas green tea イオンモール伊丹店では、必然的に現れている柱型を囲んだ大きな石に炉を切り、そこに灯される火に見立てた灯りを、季節によって切り替えることで、「炉」と「風炉」を表現した。
(11月はじめから5月はじめ頃 「炉」 パチパチと燃える音が聞こえる)
(5月はじめから11月はじめ頃 「風炉」 ゆらゆらと湧いた湯を表現する)