大阪市鶴見区、古い住宅密集地の20坪弱の敷地に建つ30代の夫婦と二人の子どものための家である。前面の道は建築基準法上の道路ではなく、43条ただし書きによる通路として許可を受けることで建築が可能となっている。その通路(幅員4m)は敷地北側の位置し、東西南の三方は敷地境界から30㎝前後の間隔をおいて隣家が迫っているため、いかに自然光を導き、時の流れを感じることのできる豊かな空間をつくるかがテーマとなった。メインの空間の持つ五角形のボリュームは道路斜線などの法規制を受けつつ、壁にも傾きを与えることでトップライトとハイサイドライトから導いた光を反射・増幅させるかたちとなっている。