大きなクスノキが立つ500坪の土地に建っていたお住まいとクリニックの建て替え計画です。
自然の力の宿るクスノキに視線や意識が集まるように、住宅とクリニックは別棟としてクスノキを囲むように配置。駐車スペースも敷地内に設け、住宅とクリニックの人と車の動線を整理しました。
クリニックはご要望をもとに、元のクリニックの諸室に院長室と処置室2を増やしてゾーニング。スタッフと患者さんの動線は明確に分離しました。待合室は、視線の向きや明るさにより3つのエリアに分け、患者さんがその時々の気持ちに応じてふさわしい場所を選べるように椅子を配置しています。クスノキを切るとる窓、各部屋の特性にふさわしい採光、床や壁仕上げに使った無垢の竹材、間接照明などにより、患者さんも先生もスタッフもリラックスできて居心地のよい空間をつくっています。
玄関扉は木製格子のはまった框ドアで、内部の受付からも人の様子が見える
クスノキに向かって開かれた待合室の大きなコーナー窓 コンクリート打ち放しの壁と竹フローリング
エントランスから待合室が丸見えにならないように受付カウンターをあえて出っ張らせている
左手のコーナー窓は奥行きが深く、デスクとしても使える
竹フローリングの床と壁を間接照明が照らす 引き戸にも竹フローリングを張っている 右奥にはトイレやレントゲン室があり、勝手口にも繋がっている
診察スペースは天井が高く、北側上部に設けた横長連続窓から一日中安定した光が入る
初診室、内診室、処置室1、処置室2はパーテーション(高さ2m)で仕切られている スタッフ動線沿いには収納・作業台を兼ねた流し台を設置
天井が高く北側の高窓から外の様子も感じられる
薬剤やカルテラックなど備品を納める棚を造作
窓側に客用テーブル、右奥にデスクを置き、正面壁にはお気に入りの絵を飾る