60㎡ほどの賃貸マンションのリノベーションの計画です。
元々は2LDKの間取りのマンションでしたが、
スケルトンにし、フルリノベーションをすることになりました。
一般的なマンションと同じく、部屋の2方は別の部屋に囲われており、北側の玄関は共用廊下に面しているため、採光の取れる窓は南向きに面した開口のみでした。
そこでいかに北側まで光と風を行き渡らせるかということを考えました。
室内の中心にコアのように浴室、洗面室を配置し、視線を切ることで
ワンルーム的でありながら個室とLDK部分をゆるやかに仕切っています。
その水回りに隣接させる形でガラスで仕切られた、半屋外のような場所を設けました。
決まった室内用途こそありませんが、
そこはLDK、個室からはバルコニーのようであり、浴室からはバスコ―トであり、
この部分を介して様々に視線が奥へと抜けていきます。
限られた面積の中では、数値を追いかけることに目がいきがちですが、
一見無駄にも見えるスペースを設けることで、それが余白となり、
光も風もさらには数値以上の広がりをも感じられるプランとなっています。