京都市の北西部、歴史の面影が残る路地沿いに佇む、築90年余りの京町家をリノベーションする計画です。
京町家の趣ある雰囲気がお好きな施主様の要望で、和室の土壁や天井の板張り、木製階段等は極力残し、水回りを中心に部分的にリノベーションしました。
元々、1階には和室・洗面・トイレ・キッチンがあり、浴室はなく、水回りは各所に経年劣化が見られた為、和室以外は全面的に改修しています。
2階は和室が綺麗な状態で残っていた為、劣化部分の補修程度にとどめて、現状の意匠を維持しています。
新たに設ける空間には、極力樹脂やビニル系の素材を使わず、塗り壁やパーケットフローリング・モルタル・タイル等、経年変化を楽しめる素材をメインに、既存の空間にうまく溶け込むようなインテリアとしています。
又、改修前は敷地目一杯に建物が建っていた為、室内の採光が不十分であったため、1階の一部を撤去し、新たに庭を設けています。