これは竣工約40年経つ木造住宅のリフォームである。 オリジナルは山口祥悟氏設計(第1期工事1967年、第2期工事1972年増築)によるもので、細かな手直しは加えられていたが、今回は全面的な改修工事となった。
雨漏り、腐朽部分の置換と構造的な補強工事、全面的な断熱改修工事、重装備であった旧式設備はシステム全体を見直した。 魅力的な木製サッシュは操作性重視でやむなくアルミ製に変更したが、室内の風の流れはよりスマートになった。
家族の記憶を残すようオリジナルを尊重し、水周りなどの必要最小限の改変にとどめ、居間のラワンの丸柱を象徴的に扱った。 室内の仕上げはウォールナットのフローリング、壁は珪藻土クロス、斜めの天井にはキリ材を張り、その調湿効果を期待している。
道路側外観夕景
明るい玄関
階段。左に玄関ホールが見える。右側の壁に食堂、台所を覗く小窓がある。
二期工事の2階和室 主屋とは半階ずらしたレベル構成となっている。
縁側は大きなガラス窓から庭を眺める。
2階寝室 高窓の下に主室に面する開口がある。