開口部を見せないよう素材の組み合わせとバランスによって構成された外観は、ある種のオブジェのようにも見えます。
写真奥が道路となります。 道路から玄関前まで来る間、玄関ドアや窓が見えないようデザインしています。 ドアや窓が目に入ると、ゴチャゴチャした印象を受けると共に「この建物は住宅である」と認識しやすくなります。
道路からアプローチを歩いて来た時には、このように見えてきます。
玄関は木板塀の間のスキマの奥にあります。 この先に何があるのだろう?という好奇心を刺激するつくりを目指しました。
スキマに入って左側に玄関があります。
敷地いっぱいに広がる矩形プランの平屋住宅です。 ウォークインクローゼットを中心に据え、その外周部に居室を配し、廊下や居室内を通って、ぐるっと回ることのできる回遊プランを採用しています。 行き止まりのないプランは面積以上に広く感じることができます。 また正面に窓を設けていないからといって、室内に光や風が入りにくいわけではありません。 南面を含む、正面とは別の面には大きな窓を設けて、LDKや寝室などに採光・通風を導き入れています。
LDKの南側掃き出しサッシュ前には、縁側を設けています。 縁側のあるサイドの隣地が、植栽の多い畑なので、縁側を介してLDKにいながら緑を感じることができます。 庇のある屋外空間は、雨の日の物干し場所としても重宝します。