―回遊&スキップフロアの2世帯住宅― 多摩川にほど近い駅前再開発地域にあります。周囲の環境からプライバシーを守るという観点で建主が選んだのはコートハウス形式の住宅。さらに2階に上りやすいスキップフロアも要望されました。
設計者としては、その昔、河川敷だった歴史、ゲリラ豪雨対策を念頭に、完全閉鎖型の中庭ではなく、ガレージやアプローチ部分を中庭につなげて雨水処理のしやすい形であることを大事にしました。
外界とは一線を画した中庭を2世帯で共有することで、世帯同士の程よい距離感、様々な景色をつくり出しています。
2階のリビングは階高を抑えられるガレージの上。そこから4段上がったところにリビング以外の諸室を配置しています。中庭が家の中心にあるので、その周りをぐるりと一周できるようなっています。
リビングから階段4段上がったところにダイニングとキッチンがあります。
リビングからもう一つの階段を上がったところは、「屋根裏リビング」と名付けた寛ぎの場所です。
階段の落下防止の格子は、2階からの光を落とすよう軽やかなデザインです。玄関の上り下りの助けになる手摺も兼用しています。
中庭の景色が楽しめる縁側のような空間です。
中庭を眺めながら料理ができる明るいキッチンです。
二つの世帯の間に挟まれる位置に和室があり、両世帯共有で使います。仏間、来客の宿泊室にもなります。