群馬県に完成した築30年ほどの木造住宅の増築とリフォームです。
20年以上前に購入した住宅を長男ご夫婦と一緒に住む二世帯住宅にリフォームするご依頼を頂いたものです。
母屋の計画では既存建物を一端スケルトンまで解体し、腐敗の進んだ構造材の交換と耐震補強を行いました。その上でウレタンフォーム吹付断熱を行い、深夜電力を用いた蓄熱暖房と床暖房を採用して冬場の温熱環境を改善しています。
さらに、寒い玄関ホールにあった階段は暖かいリビング内に作り直し、ヒートショックのおきにくい生活動線につくりかえました。また、小分けだった既存のLDKを統合し、大きな広間としました。その上で涼しい土地柄をいかすために吹抜をつくり、夏場の空気の流れにより快適な気流が発生するように計画しています。若夫婦用の空間は道路側に切妻型のボリュームを増築し、1階ガレージ+2階リビング+3階子供室を確保しました。
敷地高低差を利用して母屋とつながる広い庭に面するようにしたリビングと、母屋の一部区画を若夫婦用の寝室と浴室にあてた部分とを渡り廊下でつないで一つの住戸としています。二つの住戸は玄関を別にしながら庭を共用する形で、お互いの生活の距離を上手くとりながら生活ができるように考えられています。
また一新されたデザインはシンプルで明るい住空間を実現しました
既存住宅には雨漏りがあり、冬場は気温が零度になる土地柄のため断熱性能がたりず、非常に光熱費がかさんでいました。
増築部分の玄関。写真右手はガレージ。写真奥はリフォーム後の既存住宅。
増築部分の玄関ホール。こちらの階段を上がり居住スペースへ。写真奥に見えるのは蓄熱暖房機。寒さ対策のため設置。
増築部分の玄関ホール
増築部分のリビングダイニング。中庭と廊下で既存住宅部分とつながる。
中庭に面した開口からたっぷりの光が差し込む明るいリビングダイニング。
増築部分の個室につながる廊下。吹き抜けのリビングダイニングと繋がっており、書斎スペースになっている。
耐震補強、断熱改修を行い安全で居心地のいい空間へリフォーム。
吹き抜けになったリビングダイニングを見下ろす。
蓄熱暖房機を設置し、寒さ対策を考慮。
庭に面していながらも全体的に暗い印象の既存住宅。