冬場は青森湾から激しく風雪が吹き付けるため、雪下ろしはせず、雪かきも最小限にすることを第一に求められた。ほとんど垂直に近い平滑な金属屋根面を北側に設け、南側も同じ金属材を用い、自然落雪を促す形状とし、軒先にはルーフヒーティングゾーンを設けた。水回りや倉庫をコアスペースとして中央部にまとめ、それ以外の居室はなるべく大らかな空間になるよう工夫した。
断熱性能には充分配慮し、屋根面には100㎜厚のグラスウールを2層使い、その間に空気層を設けた。外壁面にも220㎜厚のグラスウールを充填した。1階床の根太部および大引き部にもそれぞれ60㎜厚、100㎜厚のグラスウールを入れている。室内は壁に珪藻土や白い塗装を多用し、天井には赤みを強調したピーラー材を用い、落ち着きと温かみを感じられるようにした。