1階に事務所、2階に住まいを作った事務所併用住宅です。
外観は家らしい切妻型のデザインとしつつ、エントランスは事務所らしくガラス張りの風除室としています。
依頼主は猫を飼っているご夫婦で、夜遅くまで事務所で働き、遅い帰宅の生活でした。
これでは留守番の長い猫たちもかわいそう、又ご自身たちも家でくつろぐ時間が少ないとの思いに至り、職住接近できる事務所併用住宅の建設を思い立たれました。
与条件は、車4台程度が駐められ、1階に事務所と会議室、多目的に使える広い個室、2階に住まいを作る事と、猫たちのための楽しい仕掛けを提案してほしいとの事。
その他には放熱式の冷暖房器機をメインに温熱環境を作る事がもとめられていました。
猫達と過ごす時間を取りたいというご希望を解決するため、2階の住まいから猫達が1階事務所へ「通勤」できる通路を設ける事にしました。
2つの家型のボリュームが連なるデザインで、中央には猫のためのサンルームが備わります。
サンルームはリビングの一角にあり、猫達が自由に出入り出来る場所です。 床がスノコ構造になっていて、外部の空気とつながっています。
2階リビングです。 アイランド式のキッチンを取り入れ、屋上バルコニーへ開いた大窓が特徴です。 また、猫達が歩き回れるようにキャットウオークを巡らせました。
採光は屋上バルコニーから取ります。 周囲を壁で囲まれたバルコニーは猫達の遊び場でもあり、外からの視線をカットする機能もあります。 隣家を気にせずに過ごせるリビングになっています。
冷暖房はルーバー式の輻射冷暖房を採用しています。 気流が発生しないので快適で、さらに猫達が触っても安全です。
キッチンはアイランド式で天板はクオーツストーンを採用。 キッチンからは猫達が遊ぶ姿を満喫出来ます。
大工工事で作った猫の散歩道です。
ハシゴの上にはロフトの入り口があります。 猫のお気に入りのスペースでもあります。
猫達が楽しめるスペースを盛り込みながらの設計でした。 写真はお引越前の撮影。 このように猫達が使ってくれるかどうか、気をもみました。
1階の事務室です。 天井には猫達が通る「通勤路」があり、突き当たりには猫のための小さなスペースがあります。 通路の右は2階の猫達の食事スペースに開いていて、そこから1階へやってくるように考えました。 通勤路と突き当たりの猫のスペースはガラスで仕切られているので、事務室の中へは出てこれないように仕切りました。 お仕事中も見上げれば愛猫も出勤しているかも。 長時間のお仕事も猫に癒やされながら頑張れそう。
マンション暮らしの時よりも猫達が元気に活発になりました。
日中、猫だけで過ごしていた時間を家の完成後は一緒に過ごせるのがなによりです。