近年ぽつぽつと空き家が目立つ日当りの良い住宅地。この場所を譲り受けた単身の施主は、3.11の後、誰かと共に住む事−ただし、高度の社交性を必要とせず、見守り機能を持ちながらも、一つの場所を緩やかに共有する自由な住み方—を希望した。
建蔽/容積をフルに使ったボリュームのインパクトを減らす為、また敷地が享受していた採光と風の抜けを生かすという希望、木造賃貸の上下の音の問題から、ほぼ縦割りで高さの異なる3つのスライス=3つの長屋に分節し、それらを南北にずらして配置した。ずれが隙と見え隠れを生み、プライバシーを守りながらも場を共有する気配が染み出るようにと考えた。
各スライスが順に他者によりかかる形で外部空間を持ち、屋上は相互の屋根に囲まれた落ち着きと開放性を併せ持っている。またスライス同士が支え合って浮かぶボリュームの下は、集いの場にもなるオープンスペースとし、風通しの良い軽やかな互助の場をつくろうと試みた。
誰かと共に住む事−ただし、高度の社交性を必要とせず、見守り機能を持ちながらも、一つの場所を緩やかに共有する自由な住み方が出来ること。
最大限のボリュームを確保しながらも、
この場所の良さと感じている、日当たりの良さ、風の抜けを大切にすること。
建蔽/容積をフルに使ったボリュームのインパクトを減らす為、また敷地の特徴である採光と風の抜けを生かすというご希望、木造賃貸の上下の音の問題から、ほぼ縦割りで高さの異なる3つのスライス=3つの長屋に分節し、それらを南北にずらして配置しました。ずれが隙と見え隠れを生み、プライバシーを守りながらも場を共有する気配が染み出るようにと考えました。 各スライスが順に他者によりかかる形で外部空間を持ち、屋上は相互の屋根に囲まれた落ち着きと開放性を併せ持っています。またスライス同士が支え合って浮かぶボリュームの下は、集いの場にもなるオープンスペースとし、風通しの良い軽やかな互助の場をつくろうと試みました。
3つのボリュームがずれた間を縫って、真ん中のM棟へアクセスし、そのまま階段を登ると、付随する上階の屋上テラスに続きます。
一番大きいL棟は、3層の部屋で、階段吹き抜けを介して光を奥まで、下階まで届けています。
L棟の最上階は大きな切妻の天井で、斜線制限の中で開放感を出しています。 テラスと繋がり、大きなテラス窓から階段を通じて光を下階に送ります。
宙に浮いたM棟は、筒状に風と光を通します。
M棟のロフトを介して風と光が抜けます。
M棟屋上テラスからL棟テラスを望みます。佇む位置で適切なプライバシー/コミュニケーションを調整することが出来ます。