■グループホーム施工の難しさ
グループホームのような特殊施設の場合、通常の住宅とは違い、施工には多くのハードルがあります。グループホームを施工するにあたっては、建築基準法、消防法、バリアフリー法や各自治体の条例など、遵守すべきたくさんの法令に関するノウハウが必要です。
施工業者には、それらの法令に関する正確な知識と、その知識に基づいてしっかりと法令に則った施工を行うテクニックが求められます。グループホームはどの業者でも適切に施工できるわけではありません。そのため、施工業者を選ぶ際は、そのハードルをしっかりとクリアできる施工業者に依頼することが重要です。
■法令が求める要件をしっかりクリアした建物・設備仕様
弊社が施工した八王子の障がい者グループホームも法令が求める要件をしっかりとクリアしています。
ここでは施工に際して特に注意したポイントを、実際の施工例を見ながら、いくつかご紹介いたします。
グループホームでは、車椅子の出入りができるように、玄関扉の幅を通常の住宅よりも広く確保する必要があります。今回、条例が求める要件は幅100cm以上であり、玄関扉も通常の規格ではなく、それに見合った規格のものを使用する必要がありました。今回の施工でも特殊な規格の玄関扉を使用し、100cmの玄関幅を確保しました。
一般的な住宅の廊下の幅は80cm程度ですが、今回のグループホームの場合、それよりも大幅に広い140cm以上の幅が条例で求められています。今回の施工でも140cmの廊下幅を確保していますので、車椅子での移動もスムーズに行うことができます。
車椅子使用者に配慮して、浴室を車椅子使用者が利用しやすいように、車椅子がスムーズに回転できるくらいの広さを浴室内に確保する必要があります。また、手すりの設置も必要です。施工例のように、浴室スペースはかなり広いものになっています。
トイレについても、車椅子の出入りができるように、ある程度の広さを確保する必要があります。もちろん手すりの設置も必要です。身体障がい者の方でも安心して利用いただけます。
以上のように、グループホームの施工には各法令の遵守が必須となります。しかし、法令遵守という大前提のもと、それと併せて、いかにコストを抑えて施工ができるかも重要なポイントです。
例えば、消防法上、グループホームには自動火災報知設備の設置が必須となりますが、今回のグループホームの施工では、無線式の自動火災報知設備を使用しております。入居者の各個室に設置してある感知器が熱を感知すると、他の部屋の感知器も無線を受信し、警報が鳴る仕組みです。有線式と違って配線工事が不要のため、無線式の自動火災報知設備の方が有線式よりもコストを安く抑えられます。
また、エレベーターを設置すると設置費用や維持費用で大きなコストが発生しますが、今回の施工では、階段の幅を広くすることによってエレベーターを設置しなくても済んだため、よりコストを抑えることができました。
施工業者には、グループホームの施工に関わる法令についてのノウハウはもちろんのこと、法令を遵守することを大前提としてコストダウンを図るためのノウハウも必要となってきます。
施工業者を選ぶ際は、法令をしっかり遵守しつつコストダウンも図ってくれる施工業者を選ぶことが重要です。
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