仕事と暮らしの混在、都市部で地域と関わりながらの持続的な暮らしを試みる住居兼事務所プロジェクトです。都市の様々な環境から暮らしを守るシェルターとしての鉄筋コンクリート造(RC造)の躯体を最小限のローコストで構え、住みながら環境を読み解き、自主施工で居場所をつくっていきます。
都市部で暮らし仕事をすることの利点と、都市ならではの課題(土地の費用、総コスト、防火性能、日当たり、騒音、車の建物への衝突、防犯等)についてどのように向き合うか
コストを抑えるためには木造にすることが一般的ですが、防火性能等様々な課題を検討した結果、今回はコンクリート造が最もシンプルに性能を確保し、木造よりもローコストになると判断してRC造としました。また土地や建物の資産価値の点からも、都市部での将来性と合わせて検討しました。
鉄筋コンクリート造(RC造)3階建ての狭小建築です。防火性能や騒音、通過車両の安全対策、防犯など、都市の様々な環境から、まずは暮らしを守るコンクリートの強固な建築を設え、道端で暮らすおもしろさを獲得しようとしています
RCの構造体と鉄の螺旋階段(省スペース)、窓、最小限の水回りだけで暮らし始め、DIYで少しづつ自由に造っていきます
特殊な身体感覚となる寸法としています。窓の大きさや位置は周辺環境や内部の使い方などから決めています
躯体を現しにすることで建築の性能や経年変化が把握できることは、安心につながります
階段は、溶接跡やサビの風合いなど、職人によって手づくりされたここにしかないものであり、再生型枠でつくったコンクリートの壁はその豊かな表情にものづくりの過程を感じます
通りがかりに立ち寄って下さる方が多く、季節や時間を実感しながらの生活ができるようになりました。内部は断熱を施工し環境が整ってきています。