福島県郡山市の家族の住まい。比較的新しい住宅地で、道路を挟んで向かいには広い公園がある。
ヒアリングでは原発事故による外部環境への不安、同時にこの地に住みたいという共存の意思が感じられた。その印象から、家の中に庭のようなスペースを作るイメージを持った。そこでまず可能な限り広さ(内部空間)を確保し、その中で外部的な中間領域を作り、色々な使い方が出来る余白のような場所を作ることとした。
南側に設けたあたたかなウチドマは、物干しや子供達の遊び場でもあり、外部環境に対しての緩衝帯として計画した。2階は個室を最小限の広さとし、広くとったホールに共用の机を設置し、家族皆で過ごしやすい平面としている。洗面、脱衣所は通り抜けが可能で、家事動線を簡潔にした。また3つある吹抜けを介して、ウチドマ、2階ホール、1階LDKが立体的に連続し、日照及び通風を有効に確保した。
公園に正面を向けた外観は軒下をつくり、外遊び利用したり、荷物の出し入れがしやすい設えとしています。4台分の駐車場スペースを確保しています
子供達が遊びに行きやすく見守りやすい、コミュニケーションを誘う外観としています
囲われた木の箱の中に水回りとパントリーが収まっています。通り抜けでき、風の通る水回りで、うまく隠しながら家事動線を簡潔にしています。
個室の間に第2のリビングのような広いスペースを設けています
最小限の個室を3つ設け、開閉により多様な使い方ができるようにしています
個室同士は吹き抜けを介したプランとし、隣り合わず独立性を持たせています。寝室だけでなく客間や在宅ワークの部屋としたり、様々な使い方が考えられます