5mの高台に建つ住宅の計画である。東側にある崖に向かって大きな開口を設け、視線の抜けを作り出した。いわば人が介入しない眺める庭とも言える。それとは逆に南側には約6m×3mの空間を確保し、子供が遊んだり、バーベキューをしたり動きを持った庭として活用している。LDKは東側に向かって徐々に天井が高くなっていっており、視線が東側の崖の方角を自然と向くように意図している。高台に持つ2つの庭は外部という同じ性質を持つが、使用上の性格は全く異なっており、どちらも生活を豊かにするものである。この2つの庭によってご家族がのびやかに、それでいて毎日が楽しく生活できることを願った住宅である。
高台となった東側に視線が抜ける。デッキから遊ぶ庭へ行くこともできる。
奥側に見えるのサッシから遊ぶ庭に出る。遊んでいる様子を眺めることもできる。
ウォルナット色や黒を差し色として採用し、落ち着いた印象を作っている。
キッチンは視線的に邪魔になるレンジフードを壁側につけられるようにセパレートタイプとなっており、そのこともこの住宅の拡がりに寄与している。
東側に向かって徐々に天井が上がる部分には関節照明を仕込んでいる。