この住宅は、守山区川東山に建つ専用住宅です。計画地は、高台にある住宅地にあり、遠くの景色が望め、周辺には、ほどよく緑が残っています。北側に5m以上下がった傾斜地ですが、この計画では、コンクリート擁壁を造って、土地を造成するのではなく、その土地に、もともとある地形や植生を生かすことを重視して考え、既存の風景を残しながら継承することを目指しました。また、低層で周辺に調和するよう、南側は地上2層、北側は地下1階・地上2階という断面構成とし、大きなボリュームではなく、スリットや大面の開口を用いることで、風景を突き抜ける「大らかな構え」になることを狙いました。