狭小旗竿地に建つ、家族4人のための小さな木造住宅を設計した。
3方(東・西・南)を近隣建物に囲まれているが、一方(北)は河川区域に面して開けている。
本住宅の主題は以下の通りである。
「眺望を活かした建物とすること」
広大な河川敷や眼前に広がる空を望むこの住宅は、狭小住宅とは思えないほど開放感に溢れている。
7m超の大開口には住宅用アルミサッシを用いており、コスト面や汎用性にも考慮をしている。
「狭さを感じさせない建物とすること」
2階は床のレベルや天井高を変化させ、空間を分節する様に計画した。
間仕切り壁がない事で、床面積は小さいながらも奥行きや連続性を感じられる空間となっている。
「変化に対応できる建物とすること」
家族構成に併せて予め個室を用意するのではなく、必要に応じて間仕切りを追加する計画とした。
家族の変化に合わせて個室化することを想定して、動線や収納の位置を決定している。
河川敷を望む7m超の大開口を設けた。大開口に沿ったカウンターから景色を楽しむ。
敷地南側境界いっぱいまで隣家が建つ。隣家の屋根越しに採光するため、高窓を設けた。
スキップフロアで緩やかに空間がつながる。大開口のカウンターはテーブルにもベンチにもなる。
シンプルなステンレス製のキッチンを採用した。
高窓の下は天井高さを抑え、籠り感を演出した。子供達の遊び場となる。
空を望みながら楽しく登れる階段。
土足で使える土間空間。時には書斎に、時には子供達の遊び場にと多目的に利用できる。
旗竿地特有の道路から建物までの路地を緑で演出した。路地突き当たりは木張りとし、人を優しく受け止める。