老人ホームや老人保健施設を運営している医療法人様から、サービス付き高齢者向け住宅の運営を考えているというご相談を戴きました。当初から、1階にドラッグストアの誘致が決まっており、その上階に、サービス付き高齢者向け住宅をつくりたいとの事でした。ドラッグストアがあると、住まいとして落ち着いた場所にならないのでは無いかと心配をされていました。
要望の整理
・サービス付き高齢者向け住宅
・1階にドラッグストア
・ドラッグストアとサービス付き高齢者向け住宅の関係
設計・提案内容
幹線道路と、住宅街の道路に挟まれた敷地でしたので、ドラッグストアの入り口は幹線道路側から、サービス付き高齢者向け住宅の入り口は住宅街側からと完全分け、出入り時の安全を確保しました。又、サービス付き高齢者向け住宅の2階は大きなバルコニーを持ち出し、階下にドラッグストアがあると感じさせません。
サービス付き高齢者向け住宅の2階には、中庭をつくり、風と光を取り込む場所とし、地上にいる感じも味わえます。外出がなかなかし辛い、認知症の方の食堂は大きな吹抜けをつくりハイサイドライトから、風・光を取り込み中庭と共に、季節・時間の変化を取り込み、開放感を味わえます。
心理的・生理的に効果があり、安全につながる色彩計画をしており、リラックス作用・食欲増進・高齢者の好む・心を落ち着かせる色彩を、効果的に配置しています。
また、場所によっては高齢者が嫌がる色彩をあえて使う事で、危険を避ける様に誘導しています。色彩には、日本の伝統色を使い、心に溶け込む色の使い方をしています。
公式ホームページ【株式会社小木野貴光アトリエ一級建築士事務所】はこちらから
⇒ https://www.ogino-a.com
色彩で、行動範囲が変わっていきます。
完成後の様子・お客様の声
オープン直後に全ての部屋の入居者様が決まりました。中庭側の部屋が人気がありました。館内の色々な処に、人が集まれる場所をつくっていることが好評で、明るさ・色彩の変化が快活につながり、健康的な雰囲気の高齢者施設として運営されています。