大阪府堺市に建つ住宅です。浜寺諏訪森という古い駅舎や路面電車が残る、閑静な住宅街に位置しています。間口に対して、少し奥行の長い分譲地の一画です。ほぼ真北に4メートルの前面道路、東西は隣地に挟まれています。対して南側に諏訪森神社が、小さいながら緑豊かな場所をつくりだしています。依頼主からのご要望は、パリのアパルトマンのような感じ。それと、本棚がほしい。と印象的なものでした。僕のもつパリのアパルトマンの印象は、『天井が高くゆったりとした空間』それと『時とともに深みを増す素材』。出来上がった空間は、『高さ』と『素材感』を最大限生かした、スキップフロアの構成。それと東西面の壁いっぱいまで利用された、壁面本棚。空間には、十字に縁どられた窓から届く、神社からの豊かな緑。
トップライトからの光など、光・風・緑が感じられる、素敵な空間となりました。
時が経つにつれ家族と共に、より深みを増していくことを心から願っています。