構成の異なる大小6戸の住宅からなるアパートメントです。主に、単身者や新婚の方を対象としています。
モルタル壁のエントランスと住戸部分となる白い壁のブロックを合わせた形で、アパートメントというよりも一戸建て住宅のような外観となっています。手前には植栽を配置しよりアパートメントっぽさを軽減しています。
エントランスの共用ドアはオートロックとなっています。そこを通ると駐輪スペース、そして各住戸へと繋がります。
全戸共通の特徴として、バルコニー部分を住戸内部に入れこませることで外部であるバルコニーを部屋の一部としても感じれるように計画しています。また、仕上も部屋の色味と合わせ無垢デッキ材を用い、内部の無垢フローリングと様子を合わせています。 バルコニーは外部から視線が入らないよう設計していますので、天気のいい日はそこに小さな椅子やテーブルでもおいてリビングのように過ごしてもらえることを狙っています。
1階住戸は、内部に入り込んだバルコニーが庭のほうまでせり出し、庭で過ごせる縁側のようになっています。一方2階住戸のバルコニーは天井が高く、空が広がる風景を楽しめるようになっています。
1,2階とも日頃のバルコニーの使い道は、雨でも安心して干せる物干しスペースでもあります。
部屋の建具・建材は、一戸建て住宅とほぼ同様の製作建具や無垢材を仕様しています。キッチンは簡素ですが、既製品のシステムキッチンではなく造作キッチンです。
賃貸住宅ですが、あまり既製品を使わず、住み手が替わるごとに単純に入れ替えるというだけではなく、使われていく毎に深みがでてくれたらいいというオーナーさんの希望がありました。住み手が替わるときは少なからずメンテナンスは必要ですが、残る部分が年月を経るにつれ趣を持ってくれたらと思っています。