神戸の北部に位置するこの建築は、ご夫婦だけの棲み処として依頼されました。
様々な部分に空間をみつけ、 思い思いの過ごし方ができる住宅をと希望されたため、
あえて空間を箱型に区切るのではなく、 乱立するRCの壁とガラスの仕切りで視線、空気、人の動きを制御することで 空間を分節する、という形にしました。
建物を構成するものは4種類。
空間を分節するコンクリートの壁とガラス、
2本の受け梁と12本の大梁で支えられた木造の大屋根、
そしてその大屋根を壁の上で浮かすための無垢スチールの小さな柱。
単純なエレメントで空間を構成することで、 一つ一つの材の質感が露わになり、 抽象度は高くとも、質感の豊かな空間を演出します。