景観は素晴らしいが、道路も充分に整備されていないみかん山の中腹に、工事費の増加や利便性の悪さ等を覚悟の上で、生活の場をここに求められ、平成4年に竣工した住宅。 そこで育った子供世帯が、景観と住まうことの価値を見いだされ、既存住宅の外観デザインを踏襲しながら二世帯住宅に増築することを希望。 屋内空間は敷地の現況を生かしながらスキップする構成とし、外部には、過去にやり残した内部空間と景観を繋ぐ装置を創り、20年以上の時を経て設計者の意図を完結させた。