淡路島の内陸部に建つ住宅兼陶芸工房。
段々畑の中に、周囲の風景に溶け込むように建っています。
二棟は草屋根で、そこに登れば淡路の景色を楽しめます。
工房の外壁は、版築工法で、地元の土を突き固めて出来ています。屋根も壁も土で、蓄熱・断熱効果があり夏は涼しく、冬は暖かいです。 家と工房は、外縁の板デッキで繋がっています。
二棟の草屋根は行き来でき、ここからの景色は最高で、大きな天空のリビングです。
大きな縁側は、道行く地元の人達の憩いの場です。 このような半外部空間は、大変重要です。
壁は杉板。床はパイン。薪ストーブの背後の壁は赤土押えの土壁で、炎に合っています。 居間ー外縁ー庭ー景色とつながっています。
工房内のギャラリーです。 厚み45㎝の版築土壁と大津磨きの壁に囲まれ西日が入ると真っ赤に染まり幻想的な空間となります。
場所に根づいた家と工房。
建主の最初の要望は「草屋根に上がって、ここの景色を楽しみたい!」。
そして、「空調に頼らない」「人が集まりやすい家」「自然系の仕上げ」
「家と工房との良い関係」の要望でした。
時間の経過と共に、建築は良くなります。
今では風景の一部として馴染んでいます。
建主は、ここでの暮らしを楽しんでいます。
それが何よりの幸せです。