低層住居専用地域での、一戸建ての専用住宅の建て替え計画。建築主の要望は、階構成と室数は旧住宅と同じ、面積は出来るならより大きく。周辺環境から目立ち過ぎない、頑丈で、メンテナンスが容易な住宅。三角形の敷地で、日影・斜線規制をクリアして、床面積を 最大限に確保しました。先ずは、隣接する建物の状況等を考慮し、主要な居室の配置を決めました。次に、日影規制から階段の配置や向きを決めました。真北が 道路の交差点であることが幸いしました。
特殊面状の化粧打ち放しについては、現場打ちでありながら、荒々しくなく、シャープで細やかな表情を目指しました。今までに経験してきた、ひび割れないコンクリートを打つためのノウ ハウを全て実施して、一体となった頑丈な構造体+外装+防水を実現しました。
外側は枠なしのミラーガラス、内側には木製格子を取付けた玄関ドア。右側は全て壁面収納。開口部はサッシの額縁を兼ねたスッキリとした納まり。
外側は枠なしのミラーガラス、内側には木製格子を取付けた玄関ドア。
LDKに設けた可動棚。コンクリートを打設する際に使用するセパレーターを利用し、好きなところに棚を設置できる。
たわまず安心できる歩行感をもたらす木製の片持ち階段。しっかり握れるオリジナルデザインの木製手摺(壁側)とステンレス棒をネジ切り接合した落下防止柵。
杉板をうづくり加工した型枠を使用したコンクリート打ち放しが、繊細で力強い表情を見せる。杉板のジョイント部は本実ではなく、斜めにカットして陰影をつくりだす出目地。また、コンクリート撥水材に顔料を入れて着色(カラークリア塗装)することにより、コンクリートの表情を残しつつ、周辺の環境に馴染んだ景観を生みだす。
アルミサッシの内側に取付けた木製のデザイン網戸。網戸を開閉・スライドさせることにより、ガラスの内外の両面が室内から掃除できる。
しっかりと握れるオリジナルデザインの木製手摺(壁側)とステンレス棒をネジ切り接合した落下防止柵。赤色のタイルがアクセント。