旧中山街道の風情が残る通りからに少し中に入った場所に建つ50代後半夫婦の終いの住まいです。庭と一体となり四季の移り変わりを楽しみながら暮らせる住まいがご希望でした。
敷地の中で一番環境良い南西側に、シンボルツリーを植えたコート(庭)を設け、格子状の塀で囲ったコートに対して住まいを大きく開いた計画です。1日を通して太陽の日射しを感じることができ、窓を開ければ爽やかな風が室内を流れていきます。
自然の恵を取り入れながら暮らしてきた、日本の普遍的な住まい方を現在に継承し、庭と室内が融合し響き合うコートハウスを目指しました。[photo:Archiplace]
左は屋根のかかる駐車スペースで、右の玄関扉を開けると小窓から庭が見えます。扉の色は建て主の方が大ファンのサッカーチームの色に塗装。
LDKは段差なく木製デッキを張った庭に面しています。アオダモを主木とした庭の樹木が夏の日差しを遮ってくれます。奥に和室が見える。
リビング部分は天井が高くなっていて、高窓からは朝日が入る。
LDKと一体的に使える和室は、建具で仕切ることのでき宿泊用としても使える。階段の下には庭に面したワークコーナーがある。
爽やかな風が吹く季節には木陰のもとにテーブルを出して食事を楽しむこともできる。
室内の建具は全て引き戸のため開けておけば風が流れる。小庭の緑を見ながら入浴できる。
主寝室からも庭の緑を楽しむことができる。左は造作家具で壁にはテレビをかける。
和室はフチなし畳で、中央に掘りごたつが入っている。軽やかな階段を上がると2階へ。
2階は将来の二世帯用。階段ホールには、手すりを兼ねた本棚を造りつけている。
将来のさまざまな可能性を考慮して、数パターンに仕切れるように窓や照明を配置している。左の掃出し窓はバルコニーへ、奥に見える階段は屋上へ繋がる。