板貼、杉板型枠化粧コンクリート打放しの外壁と緑豊かな環境は、街並みに潤いを与え 周辺の古い街並みに優しく溶け込む。
アプローチとなる計画地の北西隅角部分は 3.75m×4.65m角にもなるキャンチレバーとして建物を浮遊させて深い軒空間を形成 し、街並みにゆとりを与えている。 2階のリビング、ダイニングキッチンには大開口を設けて、中庭やデッキ、水盤、テラスから の光、風、緑・・・、様々な表情をかもし出す自然を十二分に感じながら、住まい手は憩いの越屋根として浮遊させて建物のボリュームを抑えるとともに内と外の空間をやさしく繋げる。
そして、水盤越しの離れの和室は非日常の空間の中に住まい手を包み込む。
浮遊感のある白を基調としたこの建物は、1階の鉄筋コンクリート造部分に個室を配置しプラ イバシーを確保している。
そして、とても堅牢な構造安全性能を有する中庭を設けたコート ハウスとし、開放的でシンプルに内と外を心地よく繋ぐ内部空間は、全体に平滑なディテール によって素材がもつ固有の質感とダイナミックな空間を際立たせている。
ある至福の時の流れを感じるであろう。また夕暮れにはピクチャーウインドウから古い街並み の瓦屋根越しに関西国際空港連絡橋にむ太陽を望む。
ダイニングキッチン上部の約5m×6m角の空間は、4方向共に高窓で4本の束柱で支えるお子様の誕生と成長と共にあるこの住まいは、かかわった人々にとても印象深い記憶を刻み、 これからもやさしく住まい手を包み込み、時の流れを忘れさせ憩いと潤いを与えるだろう