敷地は一面だけ道路に面した、戸建住宅と共同住宅に挟まれた、細長い敷地である。
通常、高密度に住宅が密集している東京の住宅では、全面道路以外に設けられた窓は、作ったとしても閉め切った状態での使用となり機能しない。
そこで、今回は建物にスリットを入れ、そこに開口を設ける事によって、つねに使用可能な開口になるように設計した。
また、その開口部に、正面から見た時は透明で、斜めより見ると不透明になる特殊なシートを貼る事によって、外部からの視線を遮断し、内部空間同士をつなぐ機能を持たせた。
私は、この設計によってLDKでもなく、ワンルームでもない、空間のつなぎ方を提案する。