日本の伝統。木造軸組工法とは(在来工法とは)!?

SumaIdeaサポートデスク

著者:SumaIdeaサポートデスク(その他の専門家/東京都)
2021-08-13更新
日本の伝統。木造軸組工法とは(在来工法とは)!?

木造軸組工法ってご存知ですか?これは木造建築の工法のひとつで、日本の木造住宅の多くが木造軸組工法で建てられています。日本の伝統的な工法を受け継いでいる工法で「在来工法」とも呼ばれることも。今回は、木の家が好きな方ならぜひ知っておいて欲しい、木造軸組工法について解説します。

木造軸組工法(在来工法)ってどんな工法?

木造軸組工法(在来工法)は、木の柱と梁の構造による工法です。よく比較される2×4(ツーバイフォー)工法が壁(パネル)で家を支えるのに対して、木造軸組工法は柱と梁で支えます。

日本では昔から柱、梁を組み上げた木造建築(伝統工法)が主流でしたが、この伝統工法を発展させたものが木造軸組工法です。

伝統工法では太い木材を使用することで頑丈な建物を建てていましたが、木造軸組工法では木材の太さを抑える代わりに筋違い(斜めにいれる)を入れる、接合部に金物を使う(伝統工法では釘や金具は使用せず、木材を加工して組み合わせる)ことで強度を高めています。

続いて、木造軸組工法の長所、短所を考えてみます。

まずは長所から。

木造軸組工法は自由度が高い!

柱と梁の組み合わせなので、間取りや構造の自由度はかなり高いです。2階建てまでであれば法律的な制限も少なく、自分好みの家づくりを楽しめます。極端に言えば壁を構造として考えなくて住むので、ツーバイフォー工法では難しい広いリビングなども造ることができます。

リフォーム・リノベーションを行うときも同様で、間取り変更を伴う大規模なリフォームも高い自由度で可能です。

木造軸組工法は開口部を大きく取れる!

上記と同じ理由で、大きな窓やドアなど、開口部を大きくとることができます。ツーバイフォーは壁で家を支えているため、開口部を大きく取りすぎると強度が落ちてしまいます。木造軸組工法は柱と梁という線で家を支えているので、開口部を大きく取れるのです。

明るく開放的な家を好む人にとっては、重要なポイントですね。

木造軸組工法は施工できる工務店が多い!

また、木造軸組工法はほとんどの工務店で施工することが出来ます。歴史が長く、日本で最も普及している工法と言えるでしょう。

多くの工務店が施工可能ということは、多くの選択肢の中から良い工務店を選べるということ。選択肢が多いほど、自分と相性の良い工務店を探せるはずです。

木造軸組工法は工期が長い。

もちろん、長所ばかりでなく短所もあります。

一つめは工期が長いこと。ツーバイフォー工法はシステム化・マニュアル化されているため工期が短いのに対し、木造軸組工法は柱や梁の組み合わせに時間がかかり、工期が長くなります。

木造軸組工法は費用が大きい。

工期が長くなるため、職人の人件費も高くなります。また、材料もツーバイフォー工法の工場生産に比べ高くなりがち。総合的に見て木造軸組工法はお金のかかる工法ともいえます。

設計士・職人の技術差による影響が大きい。

その他、良くも悪くも、設計士(建築士)、職人(大工)の経験、技術が顕れやすいのも木造軸組工法の特徴。良い建築士、工務店とであれば自分の理想の家を建てることが出来ますが、逆に欠陥工事、欠陥住宅の原因にもなり得ます。木造軸組工法で家を建てる際は、費用よりも実績、評判、信頼できるかどうかを重視するようにしてください。

こだわり派・木造住宅派なら木造軸組工法で!

以上のことを踏まえた上で、改めて。「こだわりの家を造りたい」かつ「木造住宅を希望」の方は、木造軸組工法をおすすめします! 日本の風土に合わせて発展してきた工法だからこそ、日本の風土に合っている工法。家づくりを計画中の方は、ぜひ検討みてくださいね。
(木造住宅の魅力については別の機会にお伝えします)

著者:SumaIdeaサポートデスク(その他の専門家/東京都)

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