実家が築40年を過ぎ、建て替えかスケルトンリフォームをしたいのですがどちらが良いのでしょうか。費用、耐震、耐火、耐風を重視しています。
間取りは台所、居間、和室2、洋室3、あとはトイレやお風呂、玄関は普通の大きさです。
サボ様、はじめまして。
これまでの改修、リノベーション、リフォームなど経験をもとにご質問に回答させていただきます。
ご実家は木造でしょうか?
スケルトンリフォームは内外装の意味でよいでしょうか?
以下想定となりますが、木造の内外装リフォームのケースで回答をまとめさせていただきます。
<費用>(工事費のみ)
内外装のリフォームの場合は、建て替えとスケルトンリフォームで大きな差が出ないケースがあります。更地にしたほうが制約が少なくなるため。
内部のみのリフォームの場合は、費用は建て直しより安くなります。建て直しの費用の半分以下を目安と考えてよいと思います。
また、設備機器の更新やグレードアップ(給湯器をエネファームにする、床暖を入れる、太陽光を入れる)や、腐食などによる構造部分の修繕等が必要な場合は建て替えより高く付くこともあります。
<耐震性>
築40年ですと、構造に関わる法改正が幾度かありましたので、構造的に現行法規に適合しないと考えられます。同じ間取りで建て直した場合は耐震性は現状より向上すると考えて差し支えないと思います。
<耐火性>
木造の場合、耐火性能は外装材に大きく左右されます。
外装をリフォームしない場合は、耐火性能は建て替えよりは劣ると考えられます。
また厳密に申し上げれば、外装をリフォームしても建て替えと同等の耐火性能を確保することは難しいです。
<耐風性>
耐震性と同じです。
<まとめ>
目安として築20年程度よりも少ない木造であればスケルトンリフォームのメリットはあると思いますが、築40年の木造の場合、グレードアップの限界がありますので、個人的には建て替えをおすすめいたします。
ただ、ご費用もあると思いますので、現状やご要望も踏まえ一度設計事務所や工務店にご相談いただいた方が確実です。
以上、少しでもサボ様のご参考になれば幸いです。
小川 貴之
一級建築士事務所 小川貴之建築デザイン