鉄骨造3階建て戸建て住宅の改修です。住み慣れた家の動線や素材、設備をできるだけ温存しながら、現在や未来の生活に適した住まいへと仕立て直しました。南向きで日当たりのよい2階は和室を取り込んで大きな居間とし、キッチン・洗面を巡る回遊動線を通して使い勝手の向上や収納量の拡充をはかりました。1階は寝室・ワークスペース・クローゼットを再編してやや落ち着いた場所をつくり、既存のコンパクトな水回りを活かして将来的には平屋で生活が完結できる間取りとしています。共に暮らす猫ちゃんの希望を(お施主様を通じて)取り入れながら設計しました。
シンプルに作ったテレビ棚と鉄骨柱に麻縄を巻き締めた猫ちゃん爪研ぎ柱。
麻縄巻き鉄骨柱、真鍮棒で見切った新旧フローリング、プリーツの細かいカーテンのディテール。
既存の長押・障子を撤去し天井いっぱいの開口に変更。重ねた2種類のレースカーテンが光の疎密を生む。
天井や壁面の設えを既存利用した和室と床板を既存利用した洋間の調和。長押高さを踏襲したスリット窓から裏の階段室に光を導く。
ランタンタイル貼りの洗面室。幅広の人工大理石カウンター。小窓と棚板を組み合わせたキャビネットを既存サッシに嵌め込む。
廊下より見る。フローリングのパッチワーク。左奥:既存、右奥:新設、手前左:新設、手前右:既存。奥はオーク、手前はラオス松のフローリング。
既存ダイニングキッチンを拡張した寝室。猫ちゃんの寝室も併設。
床はオーク無垢フローリング。壁・天井はペイント。既存アルミサッシの内側に製作木製建具とカーテンを入れて柔らかい印象に。
ベッドの隅には既存の造作デスクを移設した小さなワークスペース。
陽当たりの良い猫ちゃんの部屋1帖。