夫妻は結婚後、バンコクで働き、暮らしていた。
訳あって日本に戻ることになり、家を建てることを決断する。「最後の夢を実現したい」という言葉が、ズシリと響いた。
夫が言う「ちょっと変わった家族」は、タイ人の妻と2匹のチワワ兄妹。ドッグランを備えているのはそのためだ。
LDKは吹き抜けとし、非常に開放的。開口部は外部には閉じているドッグランに面して大きく取った。周辺からの視線を気にせず暮らしたいという要望から、それ以外は最小限にしている。
南と東で接道する敷地は、日当たりにおいては理想的だが、道路斜線はかなり厳しい。
南東角が複雑な形状になったのはこのためで、法規制をクリアするのには正直骨が折れた。しかし、そういったストーリーが建物を豊かにすることも間違いない。
床は総タイル貼り。バンコクでの暮らしですっかりそのライフスタイルが気に入ったからだ。浴室も含めて、「ホテルライクでクールな空間」を目指している。
2匹のチワワ兄妹は、芝生のドッグランを思う存分駆け回る。散歩から帰った後は、エントランスからも、ドッグランからもアプローチできる足洗い場で、きれいにしてから家に入れるような動線としている。
中庭の奥まったところに植えられたユーカリは、ゆったりとバスタイムを楽しめるよう配置した。
タイでは、金色は幸せを呼ぶと考えられる。妻の希望もあって、照明などに取り入れた。多様性と言われるが、普段の暮らしの中に、それぞれの価値観、慣習、感性が織り込まれた空間は、大らかで、味わい深いものになるのではと思っている。
「最後の夢」が叶ったかは、もう少し時間が経ってから訊ねてみようと思う。
タイの暮らしはタイル床でとても気に入っていた。タイルをふんだんに使いたい。
ワンちゃんが遊べるドッグランと散歩から帰り足を洗う導線が欲しい。
好みのタイルのサンプルを多数用意し、場所により組み合わせていった。
外観
LDKの吹き抜け コートハウスは大開口でも外から見えない
吹き抜けからリビングを見る
吹き抜け
寝室
ゲストルーム
エントランス
1階のバスルームも中庭に面している
ウォークインクローゼット
1階のトイレ