■住まい手であり設計者でもある私からのメッセージ
特別を目指したわけではありません。
これからの基準になる家をつくりたいと思いました。
設計者としてだけではなく
ひとりの住まい手として向き合うこと。
家族と、どんな時間を重ねたいのか。
朝の光をどう迎え
夜にどんな灯りで時間を過ごしたいのか。
何気ない動線や、季節の気配まで含めて
日常のひとつひとつを考えました。
そして
これからの老後の時間を
どう穏やかに過ごしたいのか。
一つひとつを思い描きながら
迷い
選び
削ぎ落とし
辿り着いた住まいです。
暮らしは、劇的でなくていい。
積み重なる時間に
静かに応える家であればいい。
それが
特別ではなく、基準になる家だと思っています。
この家は
見せるための建築ではありません。
性能数値を誇るための住宅でも
流行をなぞる空間でもありません。
暮らしのなかで確かめられ
時間のなかで検証され続ける家です。
建築士本人が暮らすという事実は
机上の理想ではなく
実践され続ける設計であることの証明です。
特別ではなく、基準になる家。
派手さを削ぎ落とし
本当に必要なものだけを残すこと。
広さも、性能も、素材も。
背伸びをせず、けれど妥協もしない。
家族と過ごす時間を想い描きながら
自らの暮らしを重ねて設計しました。