若いご夫婦と文鳥、めだかが暮らすマンションの一室。簡潔な床座の生活に慣れたお施主様からLDKワンルームは気積が大きすぎて落ち着かないとのお話を伺い、小上がり・寝室・水廻りから成る3つのまとまりを微かな隙間を取りながら据えることで、身体的なスケール感と奥性のある空間を創りました。素材は木材とセメント。あとは全て塗装仕上げ。縁取った開口部から入ったやさしい光が室内に満ちる閑かな佇まいとなりました。
ちゃぶ台を中心とした床座の居室の外周に縁側・書斎・キッチンが巡る。
壁・天井は薄グレー色。床のナラフローリングは質感を損なわないよう無塗装。
南に面した縁側は文鳥さんの居場所。開口部は隠し框でマンション然とした意匠を抑える。
キッチンと書斎を直列に並べた通り庭。
キッチンバックセットと書棚を兼ねた長さ4.9mの可動家具。
キッチンの小窓から小上がりを覗く。
床下に仕込んだ足元灯。ガラス戸は壁面に収納される。
LL45性能を確保しつつ、マンション内にモルタル床の風合い。
窓際の個室を広く明るい洗面室へ変更。
玄関と寝室の隙間はめだかさんの居場所。