建築主とは、家族のこと、子育ての考え方についてたくさん話をしました。その中で特に大切にしたテーマは、「家族の時間」と「遊び心」。子供たちがまだ小さい子育て中の時間、そのあとの成長、巣立ち後の将来。その時々の時間を家族みんなで楽しめる家を目指して設計をしました。
この家は、変化します。空間の使い方を一つに限定せず、様々な使い方ができる。自分たちで考えながら新しい空間を作り出すことができる。
子供部屋には、大きなハコを3つ設置しました。このハコは移動可能な子供たちのベッドであり、空間を仕切るアイテムでもあります。3つのベッドのレイアウトを変えることで、子供部屋は色々なかたちの遊び場へと変化します。ハコに開いた穴を通って隣のハコへ移動したり、箱の上をに登ったり、中でゴロゴロしたり。ハコは子供たちの遊び場であると同時に、それぞれの領域でもあり、お気に入りの空間を作り出すことができます。
LDKには長さ9mのハコの集合体があります。このハコは、収納を兼ねた作業台であると同時に、登ったり座ったりすることができるようにしてあります。自分のお気に入りの場所を見つけて読書をしたり、みんなが集まった時にはベンチとしても利用できます。キッチン、土間の空間、どこにいてもお互いを感じることができます。
たくさんのハコと土間のあるリビング
空間全体を見渡せるオープンなキッチン
間取りを自由に変化できる楽しい子供部屋
シンプルな外観