新築の家を建てるなら工務店が一番安い？

SumaIdeaサポートデスク（その他の専門家／東京都）

どのような土地に、どのような家を建てたいのか、その条件や希望によって変わってきますが、理論上は、同じ建物を建てるなら、地場の工務店が一番安くなります。（もっと言えば、職人さんに直接依頼するのが一番安くなります。現場監督をご自身でやった経験がなければおすすめはできませんが。）

一般的には、ハウスメーカーや設計事務所に依頼しても、実際の工事は工務店が行います。工務店は現場監督の役割を果たし、家づくりに必要な多様な工事を取りまとめ、それぞれの専門の工事会社、職人さんを手配します。そのため、工務店に直接依頼すれば、ハウスメーカーや設計事務所の経費・利益の分だけ、コストを抑えられるという理論です。

ですが、工務店に直接依頼するということは、ご自身で工務店の提案内容、見積もり、工事品質を判断し、工事中も進捗を確認し続ける必要があります。建築関連のお仕事をされているなど、知識や判断材料が多ければよいのですが、そうでない場合、これらのことはお施主さん（パルム）さんの大きな負担となりますし、一つの判断の誤りが、費用や家の完成度（どれだけ希望に近い家となるか）に大きな影響を与えます。
また、関係性の観点から、工務店が個人に出す見積もりは、設計事務所に出す見積もりよりも高くなることが考えられます。これは、個人では各項目の費用が高いか安いかの判断が難しいこと、個人がその１軒の家限りのお客さんであること（設計事務所からの仕事は、良い仕事をすれば次も仕事をもらえる可能性がある）などの理由からです。
もちろん、その土地に根付いて永く営業している、良心的な工務店も多数ありますので、全ての工務店がそう、というわけではありません。

一方、一部のハウスメーカーでは、確かにとても安い坪単価の広告を目にしますね。ハウスメーカーは、同じような家を量産することで、材料を一括で大量に仕入れることによるコストの削減、工事作業のマニュアル化による人件費の削減といったコストダウン効果が見込めます。
ただし、ハウスメーカーは、工務店や設計事務所に比べて広告宣伝費、営業マンや間接部門の人件費など、経営に多額のコストがかかっており、当然ですが、それは家の価格に上乗せされます。そのため、実際に「家を建てる」ことに使われる費用は、支払う費用よりも小さくなります。
安い坪単価のうち、数１０％が広告費や間接経費に使われることを考えると、家の品質や追加費用の有無などが心配になります。決して、坪単価を異常に安く提示しているハウスメーカーを否定するわけではありませんが、本当に「総額」でいくらかかるのか、品質的な部分は他社（概ね相場に近い坪単価を提示する業者）と比べてどうなのか、という点は十分に確認した方が良いでしょう。

整理すると、
・特にこだわりがなくとにかく安く建てたい場合は、ローコスト住宅をうりにするハウスメーカーや工務店
・建築関係の知識があり、工務店との交渉や判断に自信があれば地元の工務店
・おおよそ相場に近い予算（適正価格）の中で、できるだけ高い品質の家を建てたい場合は設計事務所
・ある程度予算には余裕があって、長期的な安定性や安心感を得たい場合、住宅展示場やカタログに掲載してあるプランで十分に満足できる場合は大手ハウスメーカー
・ある程度予算には余裕があって、できるだけこだわりの家を建てたい場合は設計事務所
という選択が良いかと思います。

細かい条件やご希望などお知らせいただければ、より具体的な情報をお届けしますので、よろしければ「家づくりサポートデスク」よりお問い合わせください。

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