家を新築する時、建築士さんに間に入ってもらうのか工務店に直接お願いするのか、それぞれのメリットデメリットを教えて下さい。

2018-07-02 ちえママさんからの質問・相談

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家を新築する時、建築士さんに間に入ってもらうのか工務店に直接お願いするのか、それぞれのメリットデメリットを教えて下さい。

専門家の回答

SumaIdeaサポートデスク(その他の専門家/東京都)

建築士さんに間にはいってもらう=設計施工分離の設計事務所(設計監理のみを行い、施工は別の事業者が行う)に依頼するという認識でお伝えいたしますね。

設計事務所に依頼するメリットは、大きく、
・自由度が高い
・工事品質の信頼性が高い
・適正価格で建築できる
という点が挙げられます。

設計施工分離の設計事務所は、打ち合わせや設計の段階では施工会社が決まっていないため、施工側の影響が少なく、本質的にお施主さん(ちえママさん)のご希望に基づいて、デザインや屋内空間(家事動線や収納、使い勝手等)、住宅性能(気密性や断熱性、耐震性等)を、予算や土地の制約の中で自由に決められます。
打ち合わせも、全て設計を行う建築士自身と行うため、お施主さんの希望・意図が伝わりやすく、お施主さん、ご家族にとって暮らしやすい家を実現できます。

また、施工会社の選定についても、設計事務所がプロの視点で候補を探すため、技術力・信頼性のある施工会社から選ぶことができます。
※そもそも、設計事務所による完全自由設計の住宅は、一定以上の技術力が無ければ対応が難しいケースがほとんどです。

費用についても、相見積・競争入札で選定を行い、見積も設計事務所が精査するため、相場の範囲内、適正価格の中で、より価格競争力の強い施工会社に依頼することができます。

一方、デメリットとしては、
・設計監理料がかかる
・完成までの期間が長い
・お施主さんと設計事務所の相性による影響が大きい
といった点が挙げられます。

設計監理料は、一般的な注文住宅であれば概ね施工費用の10~15%程度となることが多く、金額としては200万円以上となりますので、「何よりも安く家を建てたい」という場合には設計事務所への依頼は向きません。

また、打ち合わせの期間、設計期間が長く、施工会社の選定も競争入札で時間がかかるため、工務店やハウスメーカーよりも完成までの期間が長くなります。
少なくとも、初回の相談から完成まで1年以上かかると考えていただいた方が良いでしょう。


工務店に直接依頼する場合は、上記の反対となります。
施工が主業となり設計よりも影響力が大きいため、設計事務所に依頼するよりも自由度は劣ります。
基本的には担当営業と打ち合わせを行い、設計者との打ち合わせが少なく、お施主さんのご希望が設計まで伝わりづらいという傾向もあります。

半面、費用については設計監理料がかからない分、設計事務所に依頼するよりも抑えられるでしょう。

工期も短く、初回相談から6~9か月程度で完成するケースも多いです。


以上、あくまでも一般論での比較となり、個々の設計事務所、工務店による違いも大きいですが、概ね、
・費用を抑えることを最優先⇒工務店
・品質・自由度・デザインを優先⇒設計事務所
という傾向があります。

工務店の実例でちえママさんの理想に近い家があればその工務店に、なければ設計事務所に依頼、という判断でも良いかもしれません。


なお、どちらに依頼した場合でも、施工会社が保険(瑕疵担保責任保険等)に加入しているかどうかを確認しておくことをお勧めします。
特に工務店に直接依頼される場合、工務店の信頼性を判断するのは難しいのですが、少なくとも瑕疵担保責任保険に加入している工務店は、保険会社の審査を通過していますので、一定の信頼性があると考えられます。

参考にしていただければ幸いです。

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