20坪の狭小地に3階建て住宅。採光を確保する方法は?

2025-10-15 星野さんからの質問・相談

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東京都内で20坪ほどの狭小地に、夫婦と子ども1人で暮らす3階建ての住宅を検討しています。周囲が建物に囲まれていて日当たりが悪そうなのですが、採光を確保する良い方法はありますか?

専門家の回答

2025-10-17 SumaIdeaサポートデスク(その他の専門家/東京都)

東京都内ですと、20坪前後という狭小地での建築事例は少なからずあります。隣の建物との距離が近く、日当たりが悪く採光の確保は悩ましいところですね。

採光は「窓や開口部の大きさ」も影響しますが、「光をどう取り込むか」「どう室内に届けるか」でも大きく変わります。制約の多い狭小地でも、設計の工夫で自然光の入る、明るく開放的な屋内をつくることは十分に可能かと思います。

まず、上方向からの採光が有効です。屋根や上階から光を取り入れる「トップライト(天窓)」、壁の高い位置から光を取り入れる「ハイサイドライト」は、隣の建物の影響を受けにくく(隣の建物の高さにもよりますが)、一日を通して安定した自然光を確保できます。特にトップライトは、冬は柔らかい太陽の光を取り込み、夏は角度を工夫して直射日光を避ける設計も可能です。

また、光庭(ライトコート)や吹き抜けを設ける方法も有効です。狭小地ですと中庭は厳しいかもしれませんが、建物の中心部に小さな吹き抜けをつくり、そこから光と風を上下階に導くことで、外壁面が少なくても室内全体が明るくなります。ライトコートはわずか2〜3畳でも効果があり、視覚的な抜け感が生まれるため、狭さを感じにくいというメリットもあります。

さらに、素材や仕上げの工夫も大切です。明るい色の内装材や反射率の高い壁面を使うことで、少ない採光をうまく拡散させられます。スケルトン階段など光の通り道を遮らない工夫も効果的です。

ハウスメーカーの場合は、構造や窓位置が規格化されていることが多く、敷地ごとの光の入り方に合わせた設計が難しいこともあります。一方、完全自由設計の建築家・設計事務所では、現地の周辺環境・日照条件・隣家の高さなどを敷地の制約に合わせ、「どの季節、どの時間帯にどこから光を取り入れるか」を建物全体の設計に組み込むことも可能です。建物の形状そのものをわずかにずらす、壁を斜めにふる、階段を光の通り道として使うなど、柔軟な発想で敷地のポテンシャルを最大限に引き出すことができます。

狭小地でも、採光の工夫で明るい住まいの実現は可能です。敷地条件やご希望に合わせて、都内の狭小住宅を得意とする建築家・設計事務所のご紹介も可能ので、よろしければお気軽にお問い合わせください。

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