夫婦とも在宅ワークが多く、都心のマンションをリノベーションして「住む」と「働く」を両立できる空間にしたいと思っています。リビングを仕事にも使いたいのですが、生活感を抑えつつ快適に過ごせるレイアウトや素材の工夫にはどんな方法がありますか?また、防音や空調など、リモートワークを意識した設計をする際に注意すべきポイントがあれば教えてください。
在宅ワーク、リモートワークに適した住空間へのリノベーションは、コロナ渦以降増えてきているように感じます。マンションは、戸建住宅よりも広さや構造など制約が大きいですが、工夫すれば「住む」「働く」ともに快適な空間の実現を目指せるでしょう。
レイアウトについては、十分な広さがあれば完全に分離(部屋を分ける)できるかもしれませんが、その分「住まい」としての空間を減らすことになります。
より効率的に空間を活用することを考えると、完全に分けるのではなく、同じ空間を共有する方向性もあるでしょう。
例えば、リビングや壁側に向けて仕事用のデスクを置き、背面を本棚、ラックなどで区切れば、視覚的にデスクに集中できる環境になります。
あるいは、ロールスクリーンを活用して、仕事中は空間を区切り、仕事後は空間を繋げるといった形も良いかもしれません。
また、壁面収納などで収納性を高めておくと、より効率的に空間を活用できます。
資材については、個々の好みにもよりますが、ナチュラル系、スタイリッシュ系など、素材感、色のトーンを合わせると落ち着いた雰囲気になるかと思います。
照明に調光・調色できるライトを導入すると、仕事中は明るい寒色系で集中し、それ以外は柔らかい暖色系でリラックスするといった雰囲気を切り替えることができます。
防音については、上下階の音、振動が気になる場合、吸音パネルや遮音シートの導入が効果的です。窓の外の音が気になる場合も、二重サッシなど防音性を高める方法があります。
空調については、エアコンの向きや換気の位置で、多少の温度差をつけることもできるかもしれませんが、どちらかといえば部屋全体の断熱性を高めた方が仕事、暮らし、どちらも快適になる印象です。
お仕事の内容やライフスタイル、また部屋の構造、広さによってリノベーション内容は大きく異なりますが、ご希望に合わせリノベーションを得意とする建築家・設計事務所のご案内も可能ですので、よろしければお気軽にお問い合わせください。