工務店の選び方を教えてください。新築で家を建てるのですが、ハウスメーカーよりも工務店の方が安いと聞きました。ただ、あまり情報がなく、知人に詳しい人もいないのでどう選べばよいかわかりません。
確かに、構造的にはハウスメーカーよりも工務店の方が費用は抑えられる傾向にあります。た工務店は小規模な事業者が多く、インターネットでも情報が少ないので選ぶのが難しいですよね。絶対的な指標はないのですが、ここは押さえておいた方がよい、というポイントをお伝えしますので、参考にしていただければ幸いです。
1.創業から何年たっているか、実績は豊富か
工務店は地域に根付いて営業している小規模な事業者が多く、悪評が立てば長続きできません。そのため、創業から長く続いている工務店は、良い仕事をしている傾向にあるといえます。
特に、創業から数十年、数百年と続いている、近隣の寺社仏閣の修繕なども手掛けているといった工務店は信頼できる工務店の可能性が高いです。ただ、公共事業や施設、店舗の実績しかない場合、住宅の建築は不得意な可能性もあります。住宅についてどの程度実績があるか、本絞りさんのイメージしている理想に近い事例があるかも、重要なポイントです。
歴史が浅いからダメ、というわけではありませんが、創業からの歴史の長さ、建てた建物の実績は重要な判断材料になるでしょう。
2.担当者は親身に話をきいてくれるか、社内での権限は大きいか
工務店に限ったことではありませんが、新築で家を建てる場合は、打ち合わせをする担当者とどれだけ希望を共有できるか、という点も重要です。本絞りさんの希望は、担当者というフィルターを通して設計者に伝わるので、優れた工務店でも、担当者との意思疎通がしっかりできていないと、希望の家は立ちません。
また、しっかりイメージを共有できていても、担当者の権限が小さければ、設計者に対して希望を通すことができません。社長や取締役など権限の大きい担当者、あるいは建築士資格をもった設計者と直接打ち合わせをできるのが理想です。
3.建てた建物を見ることができるか、話を聞けるか
工務店は地域に根付いて営業しているところが多く、実績を積み上げている工務店であれば、建築予定地近くにも少なからずその工務店が建てた建物があると思います。個人の住宅の場合、そこに住んでいる人の生活もあるので難しいかもしれませんが、もし見ることができるとすれば、工務店と建てた人の関係が良好だと判断できます。
建てた後も良い関係が継続できているのであれば、良い建物を建てることができるうえ、建てた後も信頼関係を継続できる=アフターフォローがしっかりしているという推測ができます。ダメもとでも、「建てた家を見ることができますか」と聞いてみて、モデルハウス以外で見せてもらえるのであれば、良い選択材料となるでしょう。
その他にも地域や建てたい家の構造や規模、こだわり、地域など様々な要因によって希望に合った工務店は変わってきます。費用優先であればローコスト住宅を売りにしているハウスメーカーの方が安上がりなケースもありますし、一定の予算上限があり、その中でできるだけ高品質、こだわりの家を建てたい場合は設計事務所の方が適しています。
いずれにせよ高い金額ですし、人生のうちで長い時間を過ごす場所になりますので、工務店が安い、という意識にとらわれず、ハウスメーカー、工務店、設計事務所、それぞれに話を聞いてみて検討すると良いと思います。